第30回日本生体磁気学会大会
大会長の挨拶
第30回日本生体磁気学会大会
大会長 鎌田 恭輔
(旭川医科大学 脳神経外科学講座 教授)
 第30回日本生体磁気学会大会を2015年6月5日(金)、6日(土)の2日間、旭川市大雪クリスタルホールにて開催させていただきます。

 本学会は生体磁気計測、磁気が生体に及ぼす影響など基礎工学から発展し、神経・循環器系の生理学の解明、さらに現在は脳磁図検査、磁気刺激診断、治療まで臨床に至る広い学術的領域を網羅しています。生体における電場と磁場は生命研究では最も基礎的であり、かつ真実を示唆する可能性を含む重要な信号です。このためには専門分野の異なる科学者が集い、互いの知識を共有、発展させていくことが学問的に大きな進歩を得られるものと期待しています。

 今回の学会のテーマは"Knowledge Translation"としました。本会を通じて基礎科学と臨床医学者との知識・経験に関して、現状の相互理解を深めるための討論の場を設けていきたいと考えました。基礎工学における先端計測の可能性、生理学における課題デザイン構築や計測限界、臨床医の求める病態解明と治療などのテーマに関して、異なる分野からの様々な視点から発表をしていただきたいと思います。また、本大会では若手・ベテランを問わずに活発に質問、討論ができるようにプログラムを考えました。

 本大会は札幌医科大学 神経科学講座 長峯 隆 副大会長をはじめ当教室の医局員、北海道のおける脳磁図研究者とともに企画・準備をしております。特別講演には、基礎工学・神経生理学・臨床応用における世界的な第一人者である川人光男先生をお招きしています。我が国における神経科学の現状から今後我々が目指すべき研究の方向性などに関する大局的な見地からのご講演をお願いいたしました。さらにSeoul National UniversityのChun Kee Chung教授をお招きして、慢性疼痛の脳内ネットワークの解明と治療に関するご講演をしていただきます。

 本大会では、生体磁気計測・解析手法、脳磁図・心磁図等の基礎・臨床・応用、磁気刺激、磁場影響、磁気共鳴画像などの生体磁気分野を扱っていますが、各専門分野間の知識共有、新たなアイデアの創出が重要です。この発展のためには多くの人が交流することが重要であり、本大会がそのような場となることを祈りつつ、皆様のご参加をお待ちしております。